社労士の開業は他の士業に比べて難易度が高い。勢いで開業して「こんなはずじゃなかった」と後悔する前に必要な「経営」のことをしっかり研究できる社労士の開業塾

社労士での開業を成功させるために必要なもの。社会保険労務士として起業に失敗して後悔しないための開業準備のやり方

 
社労士の独立・開業に必要なこと

社労士の開業は、

他の士業よりハードル高い

です。

「社労士の開業塾」や「開業セミナー」「社労士開業支援」「社労士合格予備校」みたいなところでは、よく

  • 「社労士の試験に合格したら開業もなんとかなる」
  • 「社会保険労務士は、国家資格だから経験なしでも開業できる」
  • 「社労士は、実務未経験で開業しても成功できる」

みたいなこと言いますが、それを信じると大変なことになります。

「他の士業よりハードル高い」理由

社労士が「税理士」「司法書士」「行政書士」「弁護士」に比べて開業のハードルが高い理由は、個人の社労士の場合

お客さんの対象が少ないから

です。

社労士の定番の仕事

  1. 給与計算
  2. 労務(採用・人事)
  3. 年金
  4. 助成金申請

は、10人以上のお店や会社で発生・外注を検討する業務です。

  • 確定申告や決算で必要とされる税理士
  • 法人登記や土地売買・相続で必要とされる司法書士
  • 許認可の行政手続きで必要とされる行政書士
  • 刑事・民事で必要とされる弁護士

に比べて、対象となるお客さんが少ないのです。

また、社会保険労務士の業務は、新規開業のところに簡単に任せるような内容でもありません。

なので、割とハードルが高いです。

社労士で開業するのに「向いているか、向いていないか?」が一発でわかる質問

あなたが、社労士で開業するのに向いているか、向いていないか?が一発でわかる質問があります。

それは、

あなたは、「完全歩合」で、「報酬は、実力主義」の会社に転職しますか?

(「独立起業、成功の条件」より)

です。

答えが

「は?そんな大変な会社に行くわけないでしょ」

という回答の方は、

独立・開業には全く向いてません

ので独立・開業は止めておきましょう。

独立、開業は、完全歩合の会社に就職するのと同じこと

「独立起業成功の条件」という独立・起業者向けのCD-ROM教材に詳しく書いてありますが、

独立、開業する

ということは、

完全歩合で、報酬は実力主義の会社に就職するのと同じこと

です。

「そんな会社は嫌だ」という方は、社会保険労務士として起業しても失敗して後悔するだけです。

特に40代後半、50歳、50代で社労士で開業すると、取り返すのが大変なダメージ負います。

安定を求めるのであれば、

勤務社労士

として頑張ってください。

「完全歩合で実力主義?おもしろそうだ!ぜひ、就職したい」

という気になるまで以下を読む必要はありません。

本気の方向け。開業に必要なもの

それでも社労士として起業する、という方に必要なものです。

  1. 「絶対に成功するぞ」という強い願望・やる気
  2. 経営戦略についての知識
  3. 開業融資のためでない実際的な経営計画
  4. 経営計画を実行するための手順書
  5. 当初の想定が失敗しても修正し、繰り返せる根気

他の社労士の開業塾や、起業ブログをお読みになっていると全く内容が違って、

「何を言ってるの?」

と思うかもしれませんが、これが「実践的なアドバイス」です。

少し長くなりますが説明しますので、しっかり何度も読んでください。

「絶対に成功するぞ、という強い願望・やる気」が必要な理由

基本的に、独立開業は「なんとかなる」「楽しい」というものではないです。
(うまく行き始めると楽しいですが。)

特に社労士としての実務経験がなかったり、未経験だとかなりハードル上がります。

上手くいかないことが多いので、気持ちが強くないと、直ぐに挫折、閉業になります。

「経営戦略についての知識」が必要な理由

昔から社労士は居ます。

あなたが開業するエリアにも社会保険労務士事務所がすでにあると思います。

さらに、毎年、社労士試験があって合格者がでます。

すでにライバルは多いですし、今後は増える一方です。

なので、経営的に戦う方法、守る方法を知らなければ負けてしまいます。

そうなると、廃業です。

経営戦略とは数字の読み方ではない

経営戦略といっても「簿記」「会計」の知識、「決算書を読む力」ではなく、

  • 競合にどうやって勝つか?
  • 競合が増えた場合、どうやって守るか?

という経営戦略です。

経営は、あなたにそのつもりがなくてもお客を取り合う戦いです。

攻め方、守り方を知っておかないと、

競合にお客をすべて取られて、自分は終わり

です。

「開業融資のためでない実際的な経営計画」が必要な理由

「経営戦略」を勉強した後にすることは、実際的な経営計画の作成です。

開業融資をもらうための数字合わせの計画ではなく、実際に経営を維持していくために使う経営計画です。

  1. 自分はどこ(給与・人事・年金・助成金)に強みを置くか(経営の基本戦略)
  2. 競合よりどうやって強いサービスを作るか?(商品戦略)
  3. どの地域にお客さんを作るか?(地域戦略)
  4. どの業界・客層でお客さんを作るか(客層戦略)
  5. 狙いを定めた業界・客層のお客さんにどうやってサービスを販売するか?(営業戦略)
  6. 獲得したお客さんをどうやって維持していくか?(顧客戦略)
  7. 上記を実行していくにはどういう人員配置をするか?(組織戦略)
  8. 実行していくための資金配分をどうしていくか?(資金戦略)
  9. 実行していくため24時間をどう使うか?(時間戦略)

といった項目です。

「経営計画を実行するための手順書」が必要な理由

計画を考えるだけは、誰でもできます。

ライバルと差をつけるには、

「実行」が必要

です。

各戦略の項目を書き出すと、割とすごい分量になります。

大事なのは、それをどうやって実行するか?ですね。

作業計画がない経営計画は意味ありません。

また、開業後は忙しくてゆっくりと計画を振り返る時間が無くなります。

なので、開業前には手順とおおよその作業時間の見積もりが必要です。

「当初の想定が失敗しても修正し繰り返せる根気」が必要な理由

社労士の開業が

「簡単にできて」
「誰でも成功する」

なら、当たり前ですが、開業社労士だらけです。

でも、そうじゃないのが現実です。

やっぱり上手くいかずに勤務社労士か人事部に戻る方も多いんですね。

なので、本当に成功しようと思ったら

計画が失敗しても修正して繰り返せる根気と根性

が必要です。

どうやって自分の経営を組み立てる?開業に参考になる教材

「なんか大変そうだな・・・でも、独立開業の準備したい」という方は、以下の教材で勉強すると良いです。

「独立起業の実際」がわかる「独立起業成功の条件 CD-ROM」

これを聴くと、開業塾やセミナー、雑誌や本で書いてある独立起業のお話がいかにいい加減かが分かります。

また、最後には、あなたの経営が軌道に乗るまでどれくらい期間が必要か?が分かるチェック表があります。

1時間のCD-ROMなので、通勤時間などすき間時間で聴くことができます。

100回聴いても、開業後でも

「そうそう、そうだった。こうすればいいんだった」

と、そのたびに気づきがあります。

経営の基本戦略の入門書、経営計画を立てるのに参考になる「独立を考えたら読む本」

実際的な経営計画を立てる際に参考になるのが

「独立を考えたら読む本」

か、

「小さな会社★儲けのルール」

です。

両方とも

  • 自分はどこ(給与・人事・年金・助成金)に強みを置くか(経営の基本戦略)
  • 競合よりどうやって強いサービスを作るか?(商品戦略)
  • どの地域にお客さんを作るか?(地域戦略)
  • どの業界・客層でお客さんを作るか(客層戦略)
  • 狙いを定めた業界・客層のお客さんにどうやってサービスを販売するか?(営業戦略)
  • 獲得したお客さんをどうやって維持していくか?(顧客戦略)
  • 実行していくため24時間をどう使うか?(時間戦略)

について書いてあります。

「独立を考えたら読む本」の方が、書いてあることが厳しめです。

会社を辞める前には必ず一読してください。

この1冊を読めば、自分の開業の計画は立てられると思います。

競合よりどうやって強いサービスを作るか?(商品戦略)の研究をするなら

既存の社労士事務所より、どうやって強いサービスを作るか?を考える

商品戦略

を研究するなら、

1位作りの商品戦略

がお勧めです。

今から飲食店でタピオカドリンクのお店をやる人がいないように、商品・サービスには流行り廃りがあります。

独立してサービスを自分で作る場合、

  • 廃らない内容
  • 安定して利益を生んでくれる内容
  • 他社に真似されない工夫

が必要です。

あなたが、

どうやって他事務所に勝てる強い商品・サービスを作るか?

を学べます。

バックエンド商品で「顧問契約」がないと、経営維持はかなりつらい

「独立起業成功の条件 CD-ROM」や「独立を考えたら読む本」を読んで経営の基本戦略を学べば、

最終的に顧問契約

を受注できなければ、かなりしんどい経営になることが理解できると思います。

また、顧問契約は、経営全般についてアドバイスができないと、受注は難しいです。

税理士さんが取ってしまいます。

社労士は、税理士さんからのおこぼれの単発仕事が多くなりがちです。

それなら税理士法人に勤めれば良い話なので、社労として、独立開業する必要はありません。

経営の勉強は、自分のためでもありますが、

顧問契約を獲るためにも必要

ということを理解しておいてください。

「社労士業務の下請け」になるか、「経営の先生」になるかで単価も全然違います。

どの地域にお客さんを作り、守り、維持するか?(地域戦略)を理解するなら

自分の事務所をどこに開所するか?などにも関わる地域戦略。

店舗型のビジネス(医院・美容室・不動産会社、小売店など)の顧問になる際にも必要な知識です。

  1. どこにお客を作り
  2. お客がいる地域を増やし
  3. 新しく社労士事務所が進出してきたときにどう対応するか?

などについての戦略知識です。

「地域戦略」と名前がついてますが、どの事業領域でも応用できる考え方になっています。

どの業界・客層でお客さんを作るか(客層戦略)を検討する際の考え方を学ぶなら

社労士として開業する上で、業界・客層を選ぶのは、大事です。

そもそも新規で開業する社労士に対象となる業界は少ないです。

個人の社労士でも相手をして貰えて、ある程度の人数規模がある業界です。

業界選びは、数字だけで選ぶと苦労する

「対象となる事業所が多いからこの業界」のような決め方をすると、後々苦労する場合もあります。

大事なのは「自分と相性の良い業界」です。

給与計算や顧問契約が取れるたとしても、自分と性格的に合わない方とずーっと仕事をするのは精神的にかなりキツイ場合もあります。

経営の基本的な戦略で間違った客層・業界を選定すると、またやり直しになります。

そのロスは大きいです。

お付き合いする業界選びは慎重に。

狙いを定めた業界・客層のお客さんにどうやってサービスを販売するか?(営業戦略)を知るには

営業方法はいろいろありますし、時代と共に変わっていきます。

ただ、

  1. 知らない人に知ってもらって
  2. 知ってもらった人に、必要になったときに思い出してもらって
  3. たくさんの候補の中から選んでもらって
  4. 今すぐ発注してもらって
  5. 仕事を契約してもらって
  6. 再度、利用してもらって
  7. 新しいお客さんを紹介してもらう

という「営業活動としてすること」は、永遠に変わりません。

使うツールが日々変わっていくだけです。

この営業活動どうやっていくか?の研究は大事です。

獲得したお客さんをどうやって維持していくか?(顧客戦略)

営業活動がうまくいって新規の受注が増える前に、考え置かないといけないのが、

顧客戦略(リピート対策)

です。

基本的に、商品・サービス構築時にリピートをどうするか?を考えておくのが基本です。

ですが、人は商品だけで購入するのではありません。

飲食店を考えていただければ判ると思いますが、おいしい店でも態度が悪かったり不衛生だったら、なかなか2回目の利用は考えづらいです。

それと同じで社労士といえど、サービス業で、たくさんの競合がいます。

ライバル事務所に契約切り替えされないように、お客さんを維持するために何をするか?を考えることが大事です。

また、固定客がいないと、何かの加減で新規が途切れると一気に経営は傾きます。

そうなる前にしっかりと維持するためにすることを洗い出しておいて実行していってください。

実行していくため24時間をどう使うか?(時間戦略)

「時は金なり」といいますが、お金を生み出すのに必要なのは「時間」です。

お金を生み出す時間をいかに多くとれるか?が安定経営の肝です。

「1つのタスクをやる時間管理」ではなくて、「お金を生み出す時間の確保」が大事です。

お金を生み出さない時間をいかに減らすか?が利益が多く残る経営です。

作業をやるとついつい仕事をやった気になりますが、お金を生み出していなければ遊んでいたのと変わりません。

自分の時間、他人の時間、時間の使い方について研究して実行してください。

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